【日商簿記検定】どの級から受ければいい??級ごとのレベルや合格率、勉強時間は??

日商簿記検定

年間何十万人が受験する、人気資格の一つである日商簿記検定

受験資格が設定されていないため、どなたでもどの級も受験可能です!

そのため、受験する級の選択に悩む方もいるのではないでしょうか?

そこで今回は、各級のレベルや合格率など比較していきます!!

※以降、本記事では「簿記検定=日商簿記検定」と記述します

 

結論
・簿記検定には、初級(簿記、原価計算)、3級、2級、1級の4つのレベルがある
3級以上が実務で使用できるレベル
・2級を取得すると、就職や転職に有利に!
・1級は仕事で必要や、税理士など国家資格を受験する方のみでOK
・簿記初心者は、3級から受験するのがおすすめ!

 

まず、簿記について知りたい方は以下の記事が参考になります

 

簿記検定の級

 

簿記検定には以下の4種類の級があります

  1. 初級(簿記、原価計算の2種類あり)
  2. 3級
  3. 2級
  4. 1級

 

難易度
1級 > 2級 > 3級 > 初級
※1級が一番難易度が高い 

 

級比較表

 

初級 3級 2級 1級
試験方法※ ネット試験 統一試験
ネット試験
統一試験
ネット試験
統一試験
試験時間 40分 60分 90分 180分(90分×2)
受験料 2,250円 2,850円 4,720円 7,850円
試験科目 商業簿記
or
原価計算
商業簿記 商業簿記
工業簿記
商業簿記
会計学
工業簿記
原価計算
合格ライン 70%以上 70%以上 70%以上 70%以上
(各科目40%以上)
合格率 簿記初級:50%
原価計算:90%
40%前後 20~30% 10%前後

※統一試験:商工会議所へ行き、紙媒体かつ受験者全員が同一のテストを受験
ネット試験:テストセンターへ行き、PCを用いて受験者ごとに異なるテストを受験

※どの級も受験資格はなし

 

級別イメージ

 

初級:基本の7割ぐらいを習得、知識としてはまだ物足りない = 実務はきびしいレベル

3級:基本はOK、使えるようになるためにもう少し知識必要 = 小規模の会社レベル

2級:知識十分、あとは実務経験を積むのみ、コスパ最強 = 中小企業レベル

1級:知識カンペキ、勉強時間が多く2級ほどコスパよくない = 大企業レベル

 

ここから、各級ごとに解説していきます!

 

級別解説:初級(簿記・原価計算)

 

初級には簿記初級原価計算初級の2種類の試験があります

個人的にはこのレベルは受験せず、3級から受験するのがいいと思います。

 

簿記初級

 

商業簿記の基本のキを学習するようなイメージ

 

商業簿記とは…
商品を売買する際に記録する簿記であり、多くの企業で必要不可欠
後述する工業簿記以外が商業簿記と覚えたほうがいいかも

 

簿記検定のHPでは、

簿記初級合格レベル = 3級の範囲の半分強をカバー

 

原価計算初級

 

2級から試験科目になってくる工業簿記で使用する原価計算の初級になります

 

工業簿記とは…
製造業を対象とし、製品の原価を計算し、その過程・結果を記帳していく簿記

 

簿記検定のHPでは、

原価計算初級合格レベル = 2級工業簿記の範囲の半分をカバー

 

商業簿記と工業簿記の詳しい違いについては以下の記事を参考にしてください

商業簿記と工業簿記の違いとは?先にどっちを勉強すべき?
簿記2級の勉強を始める際に多くの人が悩むのが、商業簿記と工業簿記はどっちを先に勉強すべきか?といった点です。 そこで今回は、まず商業簿記と工業簿記の違いについて解説した上で、商業簿記と工業簿記のどちらを先に勉強すべきかについて、お伝えしていきます。 また後半では、商業簿記と工業簿記それぞれの勉強のコツについ...

級別解説:3級

 

簿記の勉強をするなら、この3級から勉強していくのがおすすめです!

 

特徴

 

基本的な商業簿記の知識を勉強していきます
社会人として身に付けておきたい知識

 

3級の内容 = 企業の経理の基礎レベル

 

また、確定申告をされる方は青色申告書類を作成できるようになります!

 

参考勉強時間

 

最短で50時間、最長で100時間ぐらいのイメージです。

なので、1,2か月ほどで合格レベルに達します!

 

専門用語や勘定科目の動きに初めて触れるので理解しにくく、
その分勉強時間が多くなっていく可能性があります

 

級別解説:2級

 

実務で使用する知識を十分勉強でき、就職や転職に有利になることからコスパ最強の級です。

 

特徴

 

財務諸表を理解できるようになり、経営状態がわかる = 投資先や勤務先の会社の分析可能

また、履歴書に記述し、企業にアピールできます

 

試験科目

 

2級から商業簿記(60点分)に加え、工業簿記(40点分)が試験範囲になります。

工業簿記は商業簿記より算数寄りなので、
商業簿記が得意な方でも苦手意識を持つことがあります

 

2級の勉強量は3級の約3倍ほどだといわれています

 

参考勉強時間

 

3級に合格した方は、約200時間(4~6か月)

3級を未受験の方は、約300時間(5~7か月)
3級の内容を勉強する必要があるため、勉強時間が長くなります

 

級別解説:1級

 

1級はだいぶ専門的で勉強時間も多くなるので、
仕事や税理士の受験資格のため等の理由で必要な方以外は受験しなくてよいです。

なので、ざっくりと解説していきます。

 

特徴

 

商業・工業簿記の応用に加え、法的知識の理解や経営分析につながる知識を学べる
大企業の経理ができるレベル

合格すると税理士試験の受験資格にもなり、国家資格への登竜門ともなっています

 

試験科目

 

  1. 商業簿記
  2. 会計学
  3. 工業簿記
  4. 原価計算

試験時間が前後半90分ずつと分かれており、
前半:商業簿記+会計学
後半:工業簿記+原価計算

また、問題の答えを次の問題で使用するため、
ひとつ間違えるとその次以降の問題も間違ってしまいます。

 

合格ラインが70%となっていますが、
4科目すべてが40%以上という足きりがあります

 

参考勉強時間

 

内容がとても多いため、1000時間(1年以上)ほどかかるといわれています

 

結局、どの級から受けるべき??

 

簿記検定は受験資格がないため、初心者でも1級や2級を受験することは可能です。

ですが、初心者が一気に1級や2級を受験して合格できるでしょうか?

不可能ではないと思いますが、知識の土台がない分勉強時間が多くなり、
モチベーションの維持が難しくなってきます

また、2級に合格するためには3級の知識が必須になってくるため、
結局3級の内容を勉強することは避けられません。

こういった理由から、筆者としては3級から受験し、
しっかり理解して次の級に進むことをおすすめしています。

 

まとめ

 

少しでも簿記検定受験の際の参考になればと思います。

受験される方は受験勉強頑張ってください!!

 

結論
・簿記検定には、初級(簿記、原価計算)、3級、2級、1級の4つのレベルがある
3級以上が実務で使用できるレベル
・2級を取得すると、就職や転職に有利に!
・1級は仕事で必要や、税理士など国家資格を受験する方のみでOK
・簿記初心者は、3級から受験するのがおすすめ!

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