【書評】「起業家」をまとめました。

ビジネス書

 

サイバーエージェント(CA)の社長である藤田晋さんの著書「起業家」の紹介です。

 

本書は上場後~Amebaを成功させるまでをメインに取り扱っています。

なぜメディア事業なのか、事業(Ameba)をどう成功させたのかを知れます。

 

とても読みごたえがあるので、興味を持った方はぜひ読んでみてください!!

 

 

また、前作「渋谷に働く社長の告白」についてはこちらをご覧ください!

起業家にとって大切なこと

 

  1. 孤独、ゆううつ、怒り、それら3つ足しても上回る希望
    1. 苦難を乗り越えた先には相応の希望が待っていないと踏ん張れない
  2. たとえ赤字を出し批判されても信念を貫くこと
    1. 組織のトップがブレないことでどんな状況でも安心できる
  3. たった一人であっても熱狂すること
    1. すべての創造はたった一人の熱狂から始まる
    2. 熱狂は逆境と乗り越える力を内包している。

 

経営方針

メディア事業を成功させる

 

なぜ、メディア事業なのでしょうか?

 

それは、収穫逓増型ビジネスモデルだからです。

収穫逓増型ビジネスモデルとは、
コストが増えないため、損益分岐点以降は売上がすべて利益になる事業のこと。例えば、営業の場合は売上を大きくするにはたくさんの人に働いてもらう必要があり、その分人件費がかかります。しかし、ブログなどメディア事業の場合は人ではなく、動画や記事などのコンテンツが仕事をするため、一定のコストを回収したあとはすべて利益になります。

 

メディア事業を会社の事業の中心にできれば、安定した利益を得ることができます。

それにより、新規事業への投資もしやすくなり、利益が拡大していく好循環になります。

 

そこで、藤田社長はブログサービスであるAmebaに力を入れることを決意します。

2年で成功しなければ、会社を辞める」と宣言するほど、本格的に取り組みます。

本当に成功させてしまうのが凄いですよね。

 

代表的なブランド(事業)をもつ

 

新規事業や既存事業と掛け合わせることでシナジー効果を生み出せます。

それにより、個々の事業がそれぞれ利益を出していく足し算ではなく、掛け算で会社が成長します。

 

任せて伸ばす経営

 

会社=個人ではできないことを組織で取り組むもの

つまり、社長であれば経営に専念するなど人にはそれぞれ役割があります。

 

役割を与え責任感を引き出すことで、自由度を高め社内を活性化する狙いがあります。

 

能力主義

 

年齢や勤続年数にかかわらず、現場を経験させ能力が認められれば昇格させます。

 

ブレない軸

 

会社という組織の目線をそろえるためにはブレない軸が必要です。

 

市場も会社も発展途上であったCAは、高度経済成長期の日本的経営を参考にします。

 

人材を大切にする

 

長く働く人を大切にする」ことを意識されています。

会社が社員を大事にしている姿勢を見せれば、社員が愛社精神を持ちモチベーション高く働いてくれるようになります。

 

また、

  • 企業文化に染まりやすく、モチベーションの高い新卒採用に力を入れる
  • せっかく育成した社員が退職してしまうのは効率が悪い
  • 社員の入れ替わりが激しいと中長期の計画が立てにくい

という考えもあるとのこと。

 

優秀な人材が集まり、一生懸命頑張ることで競争力が高くなると考えており、とにかく人材への投資は惜しみません。

 

新規事業を仕込み続ける

 

どんな時でも新規事業を仕込みつづけ、挑戦をやめません。

 

CAの制度

役員合宿

 

リクルートを参考に取り入れた本制度。

 

  • 役員同士の中を深めること
  • 先送りにしている課題に手を付ける

ことを目的として、実施しています。

 

ポイントとしては、

大きな発想で考えられるように分不相応な高級な旅館やホテルで実施することです。

 

参加者のモチベーションも上がりそうですね!

 

CAJI制度

 

こちらは新規事業へ投資する際の基準となる制度になります。

ルールで事業の撤退基準を決めることで挑戦しやすい空気を作っています。

 

具体的には、

  1. 1年半で黒字化できなければ撤退
  2. 赤字の限度額を決める

があげられます。

 

いずれも小さく始めて大きくしていくという方針が反映されたものになっています。

 

メディア事業

 

メディア事業は、PV(ページビュー)数が増え、影響力を持つことで売上が上がります。

 

×:広告主の支持優先の売上至上主義

から

〇:ユーザーの心を掴み、メディアを見てもらうかというPV至上主義

へ方針を変えます。

 

そのため、徹底的にユーザビリティを高めることに注力していきます。

たとえば、

  • 担当者が実際に使用し、ユーザー視点を持つ
  • 目標をPV数とし、それに応じたインセンティブも設定する
  • ユーザー視点からずれたものはリリースしない
  • アイデアは人任せにせず、すべてにおいて責任を持つ。
    →細部にまでこだわって検討する。

など。

 

最後に

 

上場後にAmebaを成功させ、さらに成長していくCA。

ストーリーとしても面白いし、藤田さんの仕事への姿勢も知ることができ、
とても読みごたえがあります。

 

少しでも興味を持った方は、前作「渋谷で働く社長の告白」と合わせて読んでみてください!!

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