2023年に読んだ小説を紹介していきます
ただし、小説以外の本は下記の記事にまとめていますので、あわせてお読みください
オススメ度:5(複数回読みたくなるほど面白い)
二人の概算の距離 著者:米澤穂信
- 古典部シリーズの第5弾
- 主人公が2年生に進級し、仮入部した新入生が入部はしないという謎を
追っていくというストーリー。 - 推理小説ですが、事件性はないためとても平和に読み進められる。
いまさら翼といわれても 著者:米澤穂信
- 古典部シリーズの第6弾
- 短編集となっており、読みやすい。
- 個人的に好きだったのはタイトルにもなっている「いまさら翼といわれても」
六人の嘘つきな大学生 著者:浅倉秋成
- 最終選考に残った6人の就活生が、1人の内定者を選ぶグループディスカッションを行う。そこである事件が起こり、犯人を特定するお話。
- 読者にミスリードさせるような仕掛けが多く、人物の印象や犯人が二転三転していき引き込まれる。
- 人間というのはプラスの側面もマイナスの側面も持っており、特にマイナスな印象が深く刻まれることを改めて感じた。
- 就活生は読まないほうがいいかもしれない。
方舟 著者:夕木春央
- 地下建築物「方舟」内に閉じ込められ脱出を試みるが、殺人事件が起こってしまう。脱出するには1人を犠牲にする必要があり。。。というストーリー
- 殺人事件が起こったからではなく、犠牲者を決めるために犯人を捜すというのが新鮮だった。
- 数ページのエピローグで物語がすべてひっくり返り、衝撃的でとても面白い。
爆弾 著者:呉 勝浩
- 微罪で逮捕された男がビルの爆破を予言し的中させた。爆破はまだつづくといい、そこから男と警察の頭脳戦が始まる。
- ミステリーとは言いつつ、何人かの視点から描かれる心理描写がとても面白い。
- 展開が早く、一気に読みたくなる約400P
#真相をお話しします 著者:結城 真一郎
- どこか違和感のある状況からスタートし、違和感の謎を解いていく5つのストーリーで構成されています。
- 1つ1つが40P程度なので、サクサク読める
- その割には謎がしっかりしている+複数あるため、とても面白い。
体育館の殺人 著者:青崎 有吾
- 青崎有吾のデビュー作。
- 「読者への挑戦」が設けられており、それまでの情報で推理が可能。
- 探偵役である裏染くんの推理力の高さはもちろんだが、ところどころにアニメのネタが散りばめられておりオタクの私からすると面白かった。
水族館の殺人 著者:青崎 有吾
- 裏染天馬シリーズの2作目。
- 水族館で起きた殺人事件を舞台にアリバイ崩しに挑む。
- 論理的な推理もさることながら、前作よりもキャラクターの深堀りがされており、様々な面から楽しめる。
風ヶ丘五十円玉祭りの謎 著者:青崎 有吾
- 裏染天馬シリーズの3作目にして、全5話+おまけの短編集。
- 本作では殺人事件は起こらず、日常に潜む謎に挑むものとなっている。
- 「針宮理恵子のサードインパクト」では、初めて針宮というキャラクターの思考や心情が深堀されとても面白かった。
図書館の殺人 著者:青崎 有吾
- 裏染天馬シリーズの4作目にして、今回はダイイングメッセージに挑む。
- 裏染君と一緒に、証拠から論理的に犯人を導くことに挑戦してみたが、
今回もダメだった。。。 - 事件の捜査とともに、風ヶ丘高校のテストも並行して行われ、飽きずに読むことができる。
二木先生 著者:夏木 志朋
- 周囲から「変だ」と言われてしまう男子高校生と重大な秘密を隠しながら生活する先生の物語
- 社会からはみ出す個性を持っている人がどう生きていくかがテーマ。
- ラストの討論のシーンでは、テーマに対する答えとともに読者の内面をえぐってくる。
失恋の準備をお願いします 著者:浅倉秋成
- 浅倉秋成さんの恋をテーマにした全6話の物語。
- (完全ではないけど)独立した第1~5話とそれらが一気につながる第6話となっており、浅倉さんらしい伏線回収が楽しめる
- テンポよく進む+コメディタッチのストーリーなのでとても読みやすい。
オススメ度:4(面白い)
かがみの孤城 著者:辻村深月
- 不登校となった主人公が似た境遇の6人と鏡の向こうの世界で出会い、立ち直るストーリー
- 映画を鑑賞後、読みたくなった
- 600P弱あるので、映画で描かれていないこともあり、より深く世界に入れた
傲慢と善良 著者:辻村深月
- 婚活を題材に、失踪した婚約者を探す中で彼女の過去と向き合うというストーリー。
- テンポよく進んでいくので、するすると読める。
- 謙遜することなどの善良さとその裏にある傲慢さは誰しも持っているのではないか。
君のクイズ 著者:小川哲
- クイズ番組で起きた不可解な正解の謎を解いていくというミステリー小説。
- どうしてあんなに早く答えにたどり着けるのかいままでわからなかったが、
クイズプレイヤーの世界や思考を知り、少し腑に落ちた気がする。 - クイズに向き合う = 自分と向き合う ことが興味深く、これまでの人生経験から正解にたどり着くのだというのは新しい視点だった。
星くずの殺人 著者:桃野雑派
- 宇宙にあるホテル「星くず」にて連続で人が死んでしまい、その真相を解明していくお話。
- 次から次へとアクシデント(?)が発生し、展開に飽きなかった。
- ただ、宇宙や無重力に対する想像力が足りなかったため、読むのに時間がかかった印象。
人間失格 著者:太宰治
- いわずと知れた名著
- 冒頭の「恥の多い生涯を送ってきました。」から始まり、引き込まれる。
- 世間になじめず、酒、たばこ、薬物に溺れていく男の苦悩が生々しく描かれている。
九度目の十八歳を迎えた君と 著者:浅倉秋成
- 高校時代の同級生である二和美咲がいまだ18歳のままでいる謎を解明していくミステリ小説。
- 謎を解明するために高校時代の回想や他の同級生に話を聞いていく過程で、少しずつ違和感を抱きそれを回収しいくのがすごく上手だと思った。
- 読み終わったあと、頑張る活力をもらえた気がした。
教室が、ひとりになるまで 著者:浅倉秋成
- 北楓高校の生徒が連続で自殺してしまい、その真相に迫っていくミステリ小説。
- 特殊能力が出てくるためなんでもありになってしまいがちだが、非常に細かく描かれており論理的に物事が進む。
- 社会や学校の中で感じる生きづらさにどう向き合っていくかを考えさせられる。
フラッガーの方程式 著者:浅倉 秋成
- フラッガーシステムというもので世界の主人公になり、
深夜アニメのラブコメ的展開に巻き込まれていくストーリー。 - 前半はテンポよくお話が進んでいき、後半では伏線をどんどん回収していく。
- アニメあるあるが多く出てくるため、アニメ好きとしてはその側面からも楽しめた。
可燃物 著者:米澤 穂信
- 米澤穂信さんの新しいミステリーシリーズ。
- 捜査能力に疑いはないが、上司や部下からはよく思われていない葛刑事が事件を解決する全5編。
- 「本物か」というお話がとてもよく、「そういうことだったか」となった。
オススメ度:3(ふつう)
恋とそれとあと全部 著者:住野よる
- ある”不謹慎な”目的のため、高校生が4日間の旅にでかけるというお話。
- 登場人物に共感できず、言葉や心情がよく理解できなかった。
- 何回か読み込んでいけば理解できるのだろうか。
今日、きみと息をする。 著者:武田 綾乃
- 武田綾乃さんのデビュー作で、高校生の三角関係を描いた作品。
- 思春期の複雑な感情を様々な表現を用いて、よく描いている。
- 心情がつかめなかったり、展開の盛り上がりがいまいちのため、ハマらなかった。。
オススメ度:2(あまりハマらなかったな)
成瀬は天下を取りにいく 著者:宮島未奈
- 売れているらしいので読んでみたが、あまりハマらなかった。
- 登場人物に共感できなかったからなのか、
考察することがなかったからなのか理由はよくわからない
オススメ度:1(読まなくていい)
なし
コメント